サヨナラマイアンプ
モノには魂が宿ると確信した数日前。
5年程愛用した真空管アンプVOXのAC-30 CC2と御茶ノ水にて離婚してきました。
初めて所有した真空管アンプ…どんなボロギターでも鳴る優しい音色…エフェクターはディストーションだけで十分、沢山の思い出があります。
そして32kgというほっそりとした重量。車を所有していない僕は何度も彼女を抱きかかえて電車の乗り降りをしました。
九州の某大学前駅、彼女と電車を待ちました。1時間に2~3本しか無い時間を彼女に腰掛けて、優雅に待ちました。
到着したのは1両の電車…彼女を抱きかかえて車両に乗ると、廻りからの視線(嫉妬だと脳内変換)。
時にはライブハウスの階段を人力で持ち上げました。カート・コバーンよろしく、腰痛持ちになる覚悟をしました(某ライブハウスのボス、彼女のお泊りをご承諾いただきましてありがとうございます)。
東京では総武線の両国-中野間(14駅 )のちょっとした遠出も良い思い出です。
ですが東京に来てからというもの、彼女はステキなダイニングテーブルとしてくすぶっておりました。
半端な関係はよろしくない、未来への可能性が無限大な2人にとってこんな関係は大きな損失。もはや世界的損失、株価大暴落、ハイパーインフレ、スタグフレーション、国会は緊急解散レヴェル。
サヨウナラマイアンプ。
最後の2人旅両国国技館をバックに。
ケースは横に倒すとステキなテーブルに、生活に溶け込む真空管アンプ。